ありあわせで、豊かなティータイム
7月28日(火)
お昼を食べた後、なんだか物足りない気がしたので、コンビニに買い物に行くことにした。
何かを、カリカリと噛み砕きたい気分だった。
それでいて、香ばしい香りと適度な油分を欲していた。
(ナッツを買おう)
ということで軽く身支度をしていたら、
ふいに台所に置いていた「白ごま」の袋が目に入った。
おもむろに手に取って、手のひらの窪みに収まるくらいをのせて、口に含む。
香ばしさが鼻を通り抜けて、プチプチと弾けたごまから油分が口に広がった。
おお。
そういえばごまだって、良い香りと良質な油分を含んでいるじゃないか。
ナッツとは違うけれど、歯応えだってちゃんとある。
(これで何か出来ないかな?)
ふいに思って、冷蔵庫を開けた。
そして目に入ったのが「上新粉」。
何で買ったのかも覚えていないけれど、とにかく1回使ったきりその後の使い道に困って冷蔵庫の中で眠せていたものだ。
(ゴマ団子みたいなのができるかも!)
冷蔵庫をどんどんあさる。
戸棚にも手を出す。
みりん、練りゴマペースト、もちきび
今身体が欲しがっているものをイメージしながら、寄せ集めてみたものだ。
残った上新粉を全てボールに開ける。
無事使い切ることができた。
それから甘みづけ用のみりんと、練りゴマペースト、そしてもちきびを加える。
水を足してスプーンでまぜまぜ。
程よい硬さになったら、主役の白ゴマをたっぷり加える。
さくっと混ぜたら、ひとさじずつすくって、ホットケーキ生地みたいに熱したフライパンに流し込む。
そういえば、とまたしても思いついて、これまた冷蔵庫に残っていた松の実を、ひとつずつトッピングする。
無くても良いけど、あったらちょっと嬉しいやつだ。
油はしかずに、静かに焼く。
フライパンに蓋をして、あとは待つだけ。
ありあわせの思いつきだから、様子を見つつ、火を通してしく。
待っている間にお茶でも淹れれば…
なんと立派に、お茶のテーブルが完成。
味もちゃんと、そこそこ美味しい。
そりゃ、もの凄く美味しい、という訳ではないけれど、私の欲しかったカリカリと油分と香ばしさ、全部満たされた。
とても豊かで、充実した気持ちになれた。
それは多分、ナッツを買って食べるだけでは得られなかった気持ちだ。
お金を節約できた、というのもあるかも知れないけれど、買って簡単に手に入れるのでなく、頭をちょっと捻って、あるもので工夫して自分の欲しいものを手に入れられたからだと思う。
身体が欲するものを食べられてほっとする気持ちにプラスして、
「私、偉いじゃん!」
っていう気持ちが入っている。
もっと自分を好きになれるような、そんな感情。
ありあわせの思いつきクッキングの、思わぬご褒美だ。
ちなみに今回の主役のごまはこちら。
有機で大切に育てられたごま。
こういうきちんとした食材を摂ることもきっと大事。