現実逃避は自然現象
私は、何か不安な気持ちに襲われると過食してしまう癖がある。
満たされない気持ちを、食べ物で埋めようとするのだ。
それで、一通り食べ終えた後で
「また食べてしまった…」
と罪悪感にさいなまれる。
いくら食べ物を口に入れたって、今抱えている不安の根本解決にはならない。
何にもならないのに、ひたすら口に食べ物を入れるだけなんて、食べ物も、お金も時間も無駄にする行為だ。
色々なものを無駄にしている上に、健康まで害する。
何ひとつ良いことはない。
そんなことは分かっている。
だけど、食べ物を口に入れる瞬間、何も考えずに噛み砕く瞬間、あのひと時の快楽から逃れられないから、やめられない。
(どうしたらやめられるんだろう?)
そう思って、メンタル系のYoutube動画やブログ記事なんかを色々と読んだ。
色々と調べた上で出てきた結論は、
「異常なほどに食べたくなってしまうのには、必ず理由がある。
食べたい衝動に駆られたら、食べ物に手を伸ばすんじゃなくて、自分の心に目を向けよう。」
ということだ。
それも、分かっていた。
私は、自分が「恐怖」を抱いていることに気が付いていた。
「自分の望み通りの人生なんて歩めるはずがない」
「自分は誰かに言われた仕事を嫌々やりながら一生を終えていくんだ」
そう思い込んでいたこれまでの人生。
そこから「もっと自由に、自分の生きたい人生を歩んで良いんだ」と気が付いて、自分の生きたい人生に向かう日々を、ようやく過ごし始めた。
ずっとやってみたかったことができるようになっていく日々。
毎日毎日、目まぐるしく景色が変わる。
自分が今、とても不安定な世界を生きていることを、肌で感じている。
人間は無意識に安定を求める心理があるらしいけれど、私が今置かれているのは、安定とはかけ離れた状況。
自分が望む方向に向かっているのは確実だ。
それでも、
明日の自分がどうなっているのか分からない。
先の見通しが立たない。
そんな風にいることは、結構な心の負担になる。
だから怖いのだ。
それでつい、食に逃げてしまう。
でも、それって自然なことなんじゃないかな。
余程心が強い人ならともかく、何かに逃げたくなるのは誰にでもあることだと思う。
一番大切なことは、自分のやるべきことをやっていくこと。
一時的に逃げたとしても、逃げただけで終わらせなければ良いんじゃないか。
過食しながらでも、爪を噛みながらでもなんでも、最終的に自分が決めたおとを実行できれば良い。
飛行機だって、離陸する瞬間が一番重たい時。
その頑張り時をしのいでいくために、ちょっとした逃避先はむしろ必要なことだと思う。
まあ確かに、現実逃避でお金も健康も失ってしまっては本末転倒なんだけど。
健康的な現実逃避ができれば、ベストだと思うことはあるけれど。
怖くて逃げだしたい気持ちは、自分が行動することでしか抜け出せない。
逃げ続けたところで、自分で向き合わない限り逃げ切れることはないことは、だんだんと分かってくる。
そうやって「逃げること」を自然な過程のひとつとして捉えれば、もはや罪悪感を感じる意味も分からなくなってくる。
自分の考え方で、世界の見え方は違ってくる。
自分に優しい世界を、とことん自分で作っていこう。