おひまでなにより。

暇すぎて、忙しい人生にしたい

「伝え方」は、人生を変える技術だ!『伝え方が9割』要約まとめ、感想

お題「読書感想文」

お題「我が家の本棚」

 

 悲しいかな。

人生、自分じゃどうにもできないことばかりだ。

 

例えば、就職の面接。

どんなに時間をかけてあらゆる対策を行っても、客観的な判断材料となるような点数などはない。

最終的な結論は面接官の判断に委ねられる。

 

面接だけじゃない。

人生の重大な局面を人にゆだねられることって、結構あるものだと思う。

 

でも、それで諦める必要はない。

同じ内容でも、伝え方を工夫するだけで現われる効果は格段に変わる

そして、人の心を動かす言葉にはレシピというものがあるのだ。

 

この『伝え方が9割』という本は、そんな人生の武器となる言葉のレシピ本だ。

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この本の構成、要約

第1章 伝え方にも技術があった!

著者はもともと「伝えベタ」だった!?

筆者の佐々木圭一さんは、もともと伝えることが苦手だったのだそう。

小学生の頃から転校続きで、一人で過ごすことが多い少年時代を過ごしていた。

 

なのに何の間違いか、新卒で入った広告会社ではコピーライターとして配属されてしまう。

何時間もかけてコピーを考えては、一瞬で没にされる日々。ストレスで過食にもなった。

それでも諦めずに世に出ているコピーを研究し続けたところ、人の心に残るコトバには法則があることを発見した。

これが佐々木さんが伝え方には技術があると主張する理由だ。

 

誰でもコトバで人の心を動かせる! 

言葉は、誰もが使えるものである。

でも、それを本当に効果的に使えている人は、どのくらいいるだろうか?

 

才能もセンスも関係ない。

言葉は、磨くことができるものなのだ。

 

個人の発信力が求められている現代、言葉を磨けばそれだけ人の目につくこともできるしチャンスも巡ってくる。

 

人の心を動かすコトバの技術を学んで、成果を上げていこうじゃないか!

 

第2章 「ノー」を「イエス」に変える技術

相手の頭の中を想像する

人に何かを頼む時は、少しでも「イエス」と言ってもらえる確率を上げたいし、何よりも相手に気持ちよく引き受けてもらいたい。

上手なお願い言葉を作るには、相手の頭の中を想像することが最も大切だ。

 

チカンが頻発する地域の例

ある地域では、チカン対策として「チカンに注意」というポスターを貼っていた。

それでも効果が現れなかったので、ポスターの言葉を

 住民のみなさまのご協力で、チカンを逮捕できました。ありがとうございます。

と変えてみた。

すると、チカンが止まったのだそうだ。

 

これは相手(チカン)の頭の中を想像し、「この地域は住民の協力体制が整っている」と思わせることで、チカンをすることを踏みとどまらせることに成功した例だ。

 

相手の頭の中を想像するのにもコツがいるが、相手の頭の中を想像するための7つの切り口も紹介されている。

 

どれも具体例とともに分かりやすく説明されているので、すぐに実践できるものばかりだ。

第3章 「強いコトバ」をつくる技術

 

そうだ 京都、行こう (JR東海

 

これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。 (オバマ前大統領 就任演説)

 

あまりにも有名な、誰もが知っているこんなコトバたちも、この本に載っている5つの技術で作ることができる

 

言いたいことを言うだけだったら「京都行こう」とか「これはあなたの勝利だ」という風になるけれど、伝える、人の心を動かすためにひと手間加えられたコトバたちだ。

 

この章では、短いフレーズで印象に残るようなコトバづくり、よりコピーライティング的な技術が紹介されている。

 

日常で使うにはもう少しアレンジが必要かも知れないが、コトバを作るうえでの根本的な考え方など、参考になることは間違いないだろう。

感想

「北風と太陽」の太陽になろう 

改めて、言葉とは必ず届ける相手がいるのだということを実感した。

 

当たり前のことだけど、相手を意のままに操ることなど出来ない。

相手に「そうしよう!」と思ってもらう、つまり心を動かすことでしか、人の行動に作用することはできないのだ。

 

「北風と太陽」だって、勝負に勝ったのは太陽。

自発的に「マントを脱ごう」と思わせることで、旅人の行動を変えたのだ。

 

私たちも、そんな太陽のように人の心を動かして、人生を変えていこうじゃないか!

 

自分の思ったことをただ発するのではなく、伝えるということを意識してこれから言葉を使っていきたいと思った。

 

 関連図書

この本を読んで、『本日は、お日柄もよく』という原田マハさんの小説を思い出した。

 お菓子メーカーのOLだった主人公がスピーチライターに転身し、政権交代を実現させた選挙戦でスピーチを書くまでに至るお話。

 

これがまた、かなり胸アツな小説なのだ!

 

青春。

この本を一言で表すならこれしかない。

 

大人の、しかもダークな側面が強い政界が舞台となっているけれど、そこで繰り広げられているのは、笑いあり、涙あり、スリル満載のストーリー。

 

仲間、ライバル、恋心。

胸を震わせる要素満載だ。

 

この小説でも、主人公の頭を悩ませ、そしてストーリーの重大なカギを握るのが、人の心を動かすコトバだ。

 

『伝え方が9割』とも関連しているし、なにより読んだら感動間違いなしなので、気になった方は是非読んでみて下さい!!

 

 

 

  

伝え方が9割

伝え方が9割

  • 作者:佐々木 圭一
  • 発売日: 2013/03/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)