秋空の下で過ごした1日
昨日は1日天気が良くて、陽の温かさと涼しい風のミックス感もちょうど良くて、こんな完ぺきな日があるのだろうかと思えるくらいだった。
嬉しくなって、1日中外で過ごすことに決めた。
自転車に乗り、あてもなく小田原の街を散策。
陽の当たる温かい道を、自転車でスイスイ通り抜けるのがとても気持ち良い。
自転車を止め、小田原城へ。
急な坂を登り、お城を目指す。
軽い登山と言っても良いくらいのキツさだったから、普通に息が上がった。。
せっかく登ったところだけど、このままお城に入るという訳でもなく。
入り口の広場のベンチに座って読書。
今日はお勉強読書。
「精神疾患」と分類されるような症状や、多くの人が抱えている生きづらさの根本的な原因は、育っていく過程で満たされることの無かった愛着にあるのだ、というお話の本。
幼い頃の「不安定な愛着」によってもたらされた傷は、自分にも覚えがあるから、読んでいて結構心が持っていかれる時がある。突然親に対する怒りに駆られたり。
でも、どんなに人間的に優れた人が育てたって、完ぺきな子育てができることなんてきっとない。
親は親なりに一生懸命やっていたことは確かなのだ。
まあそんなことで、やり切れない思いは思い切りペダルを漕いで吹き飛ばす。
なにせ今日は良い天気なのだ。
クサクサしていたら勿体ない!
無心で風を切っていくうちに、なんだか心もスッキリしてきた。
自転車って、こういう時のためにあるのかな。
駅でごはんを買い、また公園まで戻ってランチタイム。
白和え。
食べたらまた自転車を漕いで、今度は海岸へ。
腰掛けるのにちょうど良い岩を見つけた。
ぼーっと海を眺めながら、お菓子を食べたり考え事をしたり。
今日はとても心地良く、綺麗な風景をたくさん眺めて過ごすことが出来た。
だけど、少し寂しいような、むなしいような気持にも襲われる。
「ここではないどこか」に行きたい。
いつもいつも、そんな風に思っては目的もなくどこかの街に出かけてみるのだけど、ちっとも満たされた気にならない。
おしゃれなカフェに入ったり、美味しいものを食べたりしても、その後すぐにまた別の「何か素敵なもの」を探し求めてしまう。
1日を街をぶらついて終えてしまったあとで、いつも気が付く。
本当に自分の心を満たしてくれるものは、どこかに探しに行くものではないんだ。
時々こういう冒険をするのは良いけれど、もっともっと、日常でも自分のことを活かして、何事にも丁寧に向き合って、その上で素晴らしい冒険のような体験を積み重ねていきたい。